うつ病
[うつびょう]


うつ病というと、一昔前は、精神科で診てもらうめずらしい病気という印象があったのではないかと思いますが、最近はストレス社会で、誰もがかかることがある病気となりました。最近のうつ病の特徴はどんなものがあるのでしょうか。

古典的なうつ病の特徴は、繰うつ病といって、繰の状態と、うつの状態が交互に周期的に繰り返される病気です。しかし最近では、うつだけが表面にでるうつ病が多くなっています。うつ病の症状の特徴は、抑うつ気分、元気がでない、何となくだるい、食欲が出ないなどが多くみられます。症状が重くなるにつれて、考えがまったくまとまらなくなったり、自殺念慮が見られたりします。

うつ病の場合は、仕事がはかどらない、何となく元気がないなどの症状が見られるため、周囲の人は、つい励ましたりしがちですがこれは厳禁です。うつ病の患者さんは、頑張りたくても頑張れない状況になっていますから、励ましをすればするほど、頑張りが空回りしすぎて余計に病気を悪くします。

うつ病の患者さんは、必ず何らかの睡眠障害が見られます。周囲の人で気づいた人は、休養をとらせることと、専門の医師に相談するように勧めることが必要です。最近、比較的副作用の少ない使いやすい薬が出てきています。早めに治療を開始すれば、社会復帰ができる例が多いのも特徴です。

一般的に一生のうちに何らかの形でうつ病に近い状態になる人の割合は、全人口の12〜13%と言われており、うつ病の治療が必要な人は全人口の5%位であると考えられています。一般外来を訪れる人の6〜7%がうつ状態と言われています。

精神症状ではなく、体の症状が全面に出ているうつ病を軽症うつ病と言います。症状としては、肩こり、目の疲れ、倦怠感、頭痛、下痢・便秘、だるさ、体重減少、口がかわく、動悸、月経異常、尿が近い、呼吸困難感など多彩な症状が見られます。

これらの身体症状が全面に出ている場合で、うつ病を疑う所見は、熟眠障害、食欲不振、気力の低下、集中力の低下、決断できない、自尊心の低下、自罰的思考、絶望感、忘れっぽくなった、能率の低下などです。この中でも特に頻度が高いのは、熟眠障害と食欲低下です。

以前はうつ病の治療薬は、眠気が強い、口が渇く、ふらふらするといった副作用が出る場合が見られましたが、最近軽症のうつ病に対して使いやすい薬が出てきました。しかし、飲み始めた初期に、食欲低下や吐き気などの症状がたまにみられる場合がありますので、自分で勝手に服薬を中止したりせずに、担当医と相談をして、適切な指導を受けてもらうことをお勧めします。



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